マスクのフィットテスト測定のご案内
フィットテストとは
金属アーク溶接等作業で発生する「溶接ヒューム」を吸い込まないように、 呼吸用保護具の顔面への密着性を確認する試験になります。 呼吸用保護具の密着性が悪いと溶接ヒュームを吸い込んでしまい、健康障害を引き起こす 恐れがあります。 作業者の健康を守るために、作業者各人の呼吸用保護具の密着性精度が適切であるか確認が重要となり、 特定化学物質障害予防規則にてフィットテストを行うことが定められ、令和5年4月1日より実施することが 義務化され、その記録を三年間保存することとなりました。
特定化学物質障害予防規則の第三十八条の二十一の七項 事業者は、呼吸用保護具(面体を有するものに限る。)を使用させるときは、 一年以内ごとに一回、定期に、当該呼吸用保護具が適切に装着されていることを確認し、 その結果を記録し、これを三年間保存しなければならない。
測定対象となる作業
以下の作業が測定対象となります。
- プラズマアーク溶接:高温のプラズマを用いて金属を溶接する方法。
- アークを熱源とする溶接・溶断・ガウジング:アークを使用した金属の溶接や切断、表面処理の作業。
- 被覆アーク溶接:電極に被覆材を使用した溶接。
- TIG溶接:タングステン不活性ガス溶接で、精密な溶接を行う方法。
- 炭酸ガスアーク溶接(MIG溶接):金属の溶接に炭酸ガスを使用する方法。
- 炭酸ガスアーク溶接(MAG溶接):金属の溶接に炭酸ガスとともにアルゴンを使用する方法。
フィットテストの測定方法
フィットテスト方法として、定量的フィットテストと定性的フィットテストの2種類があります。
当社では、定量的フィットテストを採用しています。
JIS T8150(呼吸用保護具の選択、使用及び保守管理方法)の定量法にて実施いたします。
定量法は、計測装置を用いて面体の中と外の粒子の個数を計測し、呼吸用保護具と顔の密着性を確認する方法となります。
フィットテストの対象者:金属アーク溶接作業等の従事者
測定頻度:1年以内ごとに1回
※フィットテストは、十分な知識及び経験を有する者により実施することが求められています。 当社では、第一種作業環境測定士がフィットテスト実施者養成研修を受講した測定士が実施致します。
使用する測定器

使用する測定機器は、お客様が装着するマスクの 内側と外側の粉じん濃度を測定することにより、 要求フィットファクターを算出し、お客様の使用する マスクが適正に装着されているかを確認いたします。
マスクフィットテスター【AccuFIT9000 PRO】
呼吸用保護具の種類(例)


ご依頼の流れ
ご依頼は、お手数ですがお問い合わせフォームまたはお電話にて承っております。
お問い合わせいただいた後、詳細なご案内をさせていただきます。
ご不明点やご質問がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。皆様からのご連絡をお待ちしております。
次に、現地調査を行い、測定場所の確認や当日の測定方法、進行の流れについて説明いたします。この調査を通じて、測定がスムーズに進むよう準備を整えます。
- フィットテストを受けられる方の人数
- 受けられる方の氏名(フリガナ付き)及び所属
- 現在ご使用中のマスクのサイズ・種類(製造元、型式など)
- 測定場所の確保(1部屋の確保とコンセント1つが必要)
現地で測定結果はその場で確認できますが、後日改めて正式な報告書を作成し、郵送にてお送りいたします。なお、フィットテストは年に1回の定期実施が必要です。

※ただし、以下の場合には年一回の定期実施に加えて、別途フィットテストを実施する必要がございます。
- 体重に著しい変化があった場合
- 顔や歯に変化があった場合(例えば、傷や手術を受けた場合)
- 呼吸用保護具に不快感を感じる場合
- 使用している呼吸用保護具を変更した場合
注記: 上記に示した例以外にも、年一回の定期実施とは別にフィットテストを実施しなければならない場合があります。
上記の内容に関して、お問い合わせフォームまたはお電話でのご依頼をお待ちしております。
何かご不明点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。